Yoko's 人生=旅 on this Blue Planet
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班目春樹 (元・内閣府原子力安全委員会委員長)が語る「原発安全神話」への警告 2016.5.30.(ローリングストーン日本版 | BLOGOS)
班目春樹 (元・内閣府原子力安全委員会委員長)が語る「原発安全神話」への警告 2016.5.30.(ローリングストーン日本版 | BLOGOS)


結局、原発の問題は官僚のシステムと

天下り制度と直結している


責任を取らなくてもいい仕組み

3.11から5 年が経った2016年の3月、元原子力安全委員会委員長・班目春樹の描いた漫画が大きな話題となった。
事故後すぐに官邸に入り、事故対応に努めた彼が、その体験を赤裸々に綴ったものだ。
ある意味、原子力ムラの中心人物でもあった彼が、現在ムラの外から原発安全神話に発する警告とは何なのか。

―まずは、班目さんが委員長を務めていた行政機関である"原子力安全委員会"とは何か、というところから教えてください。


原子力の研究、開発、利用における"安全の確保"に関するグランドデザインを描き、俯瞰的に"何か抜けている点はないか?"ということを見るのが原子力安全委員会(以下、安全委員会)の職務でした。その決定に基づいて具体的な規制を原子力安全・保安院(以下、保安院)が行う、というのが基本的な役割分担だったんです。

―つまり、原発の安全に関する大きな枠組みを考え、指示するのが委員会。それを実行するのが保安院ということですね。

そうです。現場を把握しているのは保安院なので、本来ならば事故の際は、総理からの『現状がどうなっているのか』『どう対処すべきか』などの具体的な質問に対しては、保安院長が答えなくてはいけなかった。それなのに、保安院長は総理に怒鳴られて官邸から逃げてしまったんです。

―それで班目さんが事故後ずっと官邸にいて、対応していたんですね。




そうするしかなかったんです。

―班目さんは、福島第一原発事故への対応についてどう評価していますか。

"よくぞあそこで収めたな"という感覚と"もっとすごい事態になっていたかもしれない"という感覚の両方があります。廃炉すら不可能なチェルノブイリと比べて、福島は、溶けた燃料棒を運び出すことは無理かもしれないにしろ、安全に管理ができ、周辺にある程度人が住めるようになるという意味で質が違います。そういう意味では"あの状況にしては、かなりいいところに収まった"というのが私の評価ですね。

―事故当時の様子を綴った『証言 班目春樹―原子力安全委員会は何を間違えたのか?』を読むと、もう少しベターにできたのではないかという気がしますが・・・。

それは私もずっと考えています。ただ、政府があらかじめシビアアクシデントに対する手を打ってなかった以上、何をしても結果は同じだったとは思っています。例えば、"電源が全て喪失してしまった時はどうするのか"ということを想定し、電源車を近くに置くなどの準備をしていたら、結果は違っていたはずです。私は事故の前年に安全委員会の委員長になったのですが、そうした緊急事態が起こった時の対処について整えようとしていた矢先に、事故が起こってしまったんです。

―班目さん自身が描いてネットで公開している漫画では、菅(直人)さんをかなり辛辣に批判していますよね。当時の首相が菅さんじゃなければもっと事故の対処はうまくできたと思いますか?

繰り返しになりますが、シビアアクシデントに対する準備をしていなかった以上、誰がトップでも結果は同じだったと思います。ただ、菅さんは明らかにトップに立つ人間としての資質に欠けていました。それが官邸で見ていた私の正直な感想です。

―準備していなかったという点では、原発のグランドデザインを描いた安全委員会もかなりの戦犯だとは思うのですが。

それをぜひ私の先輩たちに言ってください。結局、世渡りがうまい人は口にチャックをしたまま、当時と変わらない要職に就いているわけですから。日本は第二次世界大戦から何も学ばなかったと言われていますが、それとまったく同じで、福島第一の原発事故からも何も学ばないまま終わると思います。A級戦犯たちが何にもしゃべっていないのですから。逆に私みたいにペラペラしゃべる人間は完全にパージされ、危険人物扱いです。結局、原発の問題は官僚のシステムと天下り制度と直結しているんです。要するに、官僚は人事考課の時に問題がなければそのまま勤められますし、退官後も天下りができる。問題発言をするような人間は、さっさとクビにする。それが日本文化です。また、日本人は犯人探しが大好きですが、犯人探しよりも大事なのは、二度と過ちを起こさないために何をすべきかということなのに、そこを検証するのを嫌がるのも日本の文化です。官僚が自分たちをかなりエグることになるからです。

―自浄作用は日本では期待できないと?

と思いますね。例えば、日本人は切腹した人間を批難することは絶対にしないでしょう。第二次世界大戦の時、軍の幹部たちが切腹しましたよね。その人たちを批難すると日本人は怒り出す。でも、それでは再発防止はできません

―ええ。

今でも第二次世界大戦がなぜ、どうやって引き起こされたのかという問いに、明確に答えられる人はいないわけでしょう? それは、結局、官僚というシステム自体が責任を取らなくてもいい仕組みになっているからです。それと原発の問題はまったく同じです。


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Haruki Madarame
班目春樹 ○ 1948年、東京都生まれ。東京大学大学院工学系研究科産業機械工学専門課程修了後、東芝、東京大学講師、助教授を経て、1990年に東京大学教授に就任。2010年に内閣府原子力安全委員会委員長に就任する。2012年に退任した後に描き始めた漫画を2015年4月よりHPに掲載、翌年3 月にネットを中心に大きな話題になり、賛否両論を巻き起こした。
http://ponpo.jp/madarame/

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テーマ:軍事・安全保障・国防・戦争 - ジャンル:政治・経済

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