Yoko's 人生=旅 on this Blue Planet
高速回転中の青い惑星地球、負けじと走り回る一人の記録。
伊勢崎 賢治 東京外国語大学教授:南スーダンの自衛隊 〜 ゼロからわかるPKOの今 2016.9.27.(現代ビジネス)
伊勢崎 賢治 東京外国語大学教授:南スーダンの自衛隊 〜 ゼロからわかるPKOの今 2016.9.27.(現代ビジネス)


ゼロからわかるPKOの今

南スーダンの自衛隊を憂慮する皆様へ

〜誰が彼らを追い詰めたのか?

内戦に対して国際社会はどうするか

今から20年以上も前の1994年、アフリカの小さな国で、大変なことが起こりました。ルワンダの大虐殺です。一般市民が、100万人亡くなりました。100日間で100万人の虐殺です。

典型的な「内戦」、一つの国の中の「内輪揉め」です。つまり、政府と反政府ゲリラが戦うという構図です。

こういう国で、なぜ内戦が起こるのか。そこを植民支配していた西洋の列強国がいけないに決まっているのですが、歴史を後悔してばかりもいられません。現在進行形で多くの罪もない市民が犠牲になるのですから。

こういう問題を、国際社会としてどう解決していくか。国連の出番です。でも問題があります。

* * *

そもそも国連とはなにか。

ボツダム宣言でいうところの地球侵略を企てた不埒者(我々日本のことですね)をボコボコにして成敗した第二次世界大戦後、二度とこのような不埒者つまり侵略者を出さないため、地球上で起こる「武力の行使」を

戦勝五大大国が牛耳る
これが国連です。

侵略者、つまり他の国の国民を虐める国家が現れた時、国際社会は五大大国の号令の下、それを殲滅するのです。

でも内戦は、そうじゃない。国民を虐める

のはその国民が属する国家
なのです。

これは手が出せない。だって、五大大国だってそれぞれに脛に傷を持っている。例えば、中国のチベット問題のように。




誰だって、そうでしょ。夫婦喧嘩に、頼みもしないのに赤の他人が割って入ってきたら、ちょっと嫌ですよね。国連に加盟した途端、内政に干渉するって言ったら、誰も加盟しませんよね。だから、「内政不干渉」が原則になっているのです。

でも、世界は内戦の時代に突入し、あっちこっちで、いわゆる古典的な戦争(国家と国家のそれ)と同じような、いや、それ以上の犠牲を出すようになる。

世界を統制する五大大国として、国連として、何もしないのは、沽券にかかわる。

こんなジレンマから生まれたのが、PKO。国連平和維持活動です。



■ ルワンダのトラウマ

PKOは、罪もない一般市民が犠牲になるのをほっとけない人道主義と、内政不干渉の原則の、いわば、妥協の産物なのです。

たとえるとこんな感じです。

ある一家の夫婦喧嘩ですね。旦那と奥さんが、ものすごい殴り合いやっている。ご近所は、窓越しに、ハラハラしながら見ている。こんな状態がしばらくすると、必ず、ご両人、疲れてくるのですね。お互い、負けは認めないけど、誰かそれなりの人、第三者が肩を叩いてくれるのを、口に出さないけど心待ちにするような(奥さんと不倫の疑いがある隣のオヤジじゃダメです)。

これが、いわゆる停戦です。

こういう時なのです、PKOが入れるのは。


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テーマ:軍事・安全保障・国防・戦争 - ジャンル:政治・経済

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