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戦争は必ず弱者を殺す!第二次世界大戦が変えた日本の社会構造 2017.1.28. (現代ビジネス)
戦争は必ず弱者を殺す!第二次世界大戦が変えた日本の社会構造 2017.1.28. (現代ビジネス)


生存率と死亡率を見てみると…

橋本 健二 早稲田大学教授|格差社会研究

▪️「リンゴの唄」を聞いた人々

1945年の敗戦後、最初の大ヒット曲となったのは「リンゴの唄」(サトウハチロー作詞、万城目正作曲)である。

松竹が戦後初めて制作した映画「そよかぜ」(佐々木康監督)の主役に抜擢された並木路子が、その挿入歌として歌った。戦争で父と母、兄、そして初恋の相手までも失った彼女は、この歌によって図らずも大スターとなる。

戦中・戦後を生きた人々の手記や回想には、この歌を聴いた思い出が頻繁に登場する。敗戦の傷跡も生々しい街角で、買い物客でごった返すヤミ市で、混乱の残る職場で、外地からの引揚げ船の上で、人々はこの歌を耳にした。この歌を聴いたとき、多くの人々は流浪のさなかにいた。

復員兵たちの一部は、以前の職場に戻って仕事を再開しようとしていたが、他の者は職を失い、生きるすべを探していた。引揚者たちは、帝国の侵略先での職と財産を失い、困難な戦後を生き始めていた。国内にいた人々も多くが職を失い、また住む家を失い、農村の実家や親戚を頼ったり、その日暮しをするしかなかった。

ヤミ商売で生計を立てた人も多かったが、そうでなくてもヤミの食糧を求めて歩き回らねばならなかった。つまり人々は、移動のさなかにあったのである。


▪️戦中・戦後の社会移動




社会学では、人々が社会的地位の間で移動することを「社会移動」と呼ぶ。常態の安定した社会では、人々は就職や昇進、転職、退職などによって社会移動をする。事故や災害、倒産、解雇など、外的な要因によるものも多いけれど、これが主流とはいえない。

しかし戦中から戦後のこの時期、膨大な数の人々が、戦時体制の成立、戦争、そして戦後の混乱という、外的な要因によって社会的地位を失い、新しい社会的地位を求めてさまよわなければならなかった。

戦争によって、社会移動を強いられたのである。その過程は、個々人にとっては自らの生活の再建だったが、社会全体としてみれば、日本社会の戦後復興の過程だった。

個人の生活の再建というミクロな出来事と、社会の復興というマクロな出来事が、ここで結びついていたのである。

移動を強いられた人々の数は、膨大である。ここでは移動を、次のようにとらえることにしよう。

まず人々を、6つの階級・階層に分類する。それは、資本家階級(企業の経営者・役員)、新中間階級(企業などで働く専門・管理・事務職)、労働者階級(新中間階級以外の現場労働者)、自営業者層、農民層、そして兵役である。戦中から戦後にかけて、多くの人々がこれら6つの間をめまぐるしく移動した。

そのようすを、データでとらえてみよう。1955年に実施された「社会階層移動全国調査」(1955年SSM調査)という調査では、1885年から1935年までに生まれた男性を対象に、それまでのすべての職歴・経歴を尋ねている。

このデータを用いれば、人々の人生の道のりを1年刻みで明らかにできる。そこで、これら6つの階級・階層へ新たに加わった人数が全体に占める比率(これを入移動率という)を1年ごと計算し、グラフ化したのが図1である。

それぞれへ移動した人の数を積み上げているから、グラフの上の縁は、なんらかの移動をした人々の比率(全移動率)を示すことになる。


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テーマ:軍事・安全保障・国防・戦争 - ジャンル:政治・経済

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