Yoko's 人生=旅 on this Blue Planet
高速回転中の青い惑星地球、負けじと走り回る一人の記録。
WW II 中、マンハッタン・プロジェクト原爆開発の一環として稼働していた施設、ワシントン州ハンフォードにある核廃棄物貯蔵トンネルが陥没 2017.5.11. (AP)
飲料水、農業灌漑用水だけを考えても、

危険が大きすぎる:命に逆行


 **毎年、カリフォルニアの砂漠地帯には大規模なソーラー発電ファームや風力発電ファームが増え続けており、行く度にその規模と速さにびっくりさせられている。クリーンで経済的な再生可能エネルギーが市場に出回るに連れて、アメリカの原子力発電事業がコストが高すぎると云う理由で廃業するニュースが幾つか出ている。今週も、経営困難に陥った原発が州政府に支援を申し込んだとか、原発を廃炉にすると地方都市が衰退するとか、関連ニュースが幾つも出ている。
 核廃棄物を処理し無毒化する術を持たない文明は、最後には破滅するしかないだろう。命が傷つけられ、破壊され、最後には殺されてしまうからだ。第二次世界大戦前後に、核兵器開発の一端を担ってきた西部のワシントン州ハンフォードにはプルトニウム抽出工場があった。そこの地下に埋められている核廃棄物は保管施設の劣化に伴い新たな問題を突きつけている。
 日本はどうするのか。まるで汚れ役を引き受けるように東芝が衰退するアメリカの原子力発電事業に進出:そして今、企業解体の危機に直面している。今の所、一企業の危機だが、日本全土に広がる原発と再処理工場がいつどんな理由で日本解体の引き金を引くことになってもおかしくない可能性は常にある。そんなことを念頭に置いて、今日のハンフォード関連の記事を読んで欲しい。**

1)Struggling Nuclear Industry Lobbies State Governments For Help 2017.5.16.(npr)
2)Ohio Committee Suspends FirstEnergy’s Nuclear Power Rescue Plan 2017.5.18. (POWER)
3)The new Miss USA regulates US nuclear power plants 2017.5.18.(OCNI)



 先日、簡単に紹介した西海岸のワシントン州にある第二次大戦中からマンハッタン・プロジェクト原爆開発の一環として稼働していた施設、ハンフォード核廃棄物漏洩問題の続き:

US nuclear site's collapsed tunnel may have gone unnoticed By NICHOLAS K. GERANIOS (AP) 2017.5.11. 5:55 PM EST

 ハンフォードの施設は1956年から1988年にかけて稼働していたプルトニウム抽出工場から出た核廃棄物を1,300平方キロメートルの敷地に貯蔵している。昨年、現場へ出かけてみたが、目立った建物は管理施設しかなく、核廃棄物は地下トンネルに貯蔵されている。目立っていたのは、立ち入り禁止の立て札の多さだった。この施設では未だに除去/除染作業が進められている。

 1956年に木材とセメントと鋼鉄で建設された110mの長さのトンネルに、核廃棄物(596立方メートル)が入った平底型(フラットベッド)の貨車8台が入れられ、1965年に入り口が閉鎖された。そのトンネルで陥没が発見されたのは火曜日だが、実際の陥没はその数日前に起きていた可能性があるという。




 陥没した場所には、2.4mに渡って土砂が落ちたので、放射性物質の放出が防がれたとのエネルギー省関係者の話だ。だが今回の事件は、これまで行き当たりばったりに対処してきた核廃棄物の処理/貯蔵の問題に新たに光を投げかけている。今回陥没したトンネルは、閉鎖されたプルトニウム抽出工場の側にある二本のトンネルの短い方のものだと云う。1964年に建設された長い方のトンネルには、核廃棄物を積んだ貨車が28台入れられている。

 2015年にエネルギー省が委託した調査報告書では、トンネルは強烈な放射線のためにトンネル構造物自体がもろくなっている危険や地震による陥没の危険を勧告されていた。近くにあるヤキマ・ネイション (Yakima Nation、先住民自治居住区)では、数年に渡ってトンネルの安全性について警告を発していたが、防護策は何も取られなかったと声明を出している。

 トンネルに貯蔵されている核廃棄物は、連邦政府と州政府間の約束で2042年までに完全に除去されることになっているが、ヤキマ・ネイションは早急に除去することを勧告している。

 ハンフォードにある核廃棄物の除去、除染作業は、2060年まで続くと見込まれており、予算は¥11,349,700,000,000で、これまでに¥2,156,443,000,000が使われている。

 もっとも危険な廃棄物211,983,059.9リットルは177本のタンクに貯蔵され地下に埋められているが、漏洩が起こり、側を流れるコロンビア河の支流に染み出していた事件も起きた。¥1,929,517,000,000で建設される予定だったガラス固化工場は、ガラス固化に日本と同じように成功していないため、中止されている。

 ガラス固化した核廃棄物を、ネヴァダ州のヤッカ・マウンテン (Yucca Mountain) に埋める話だったのだが、地元の反対に遭い、30年経っても何も現実化していない。トランプ大統領は、¥13,618,920,000を提示して交渉を再開させようとしている。

 ワシントン州のハンフォード周辺にはコロンビア河及びその支流があり、人口も多く、大農業、牧畜産業地帯が広がる。飲料水、農業灌漑用水だけを考えてみても、危険が大きすぎる。ハンフォード周辺にあった集落の幾つかは、病気多発などのために消えてしまっている。

 ネヴァダ州の山に核廃棄物を「捨て置く」場所を確保しようとしているようだが、北米西部は地殻変動が激しく火山帯もすぐ側にある。最低でもある程度弱体化するまでに10万年を要する核廃棄物を、安心して置けるような場所ではない。

 日本では、青森県六ヶ所村の「再処理工場」の核廃棄物貯蔵所が満杯になりつつある(すでに満杯になっている可能性もある)。そのために、各地に建設された原子力発電所には使用済み核燃料を積み直してキチキチに詰め込んだ状態が出現しており、もし事件が起きれば、被害はさらに大きくなる状態になっている。どう考えてみても、再稼働などしている場合ではない。



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テーマ:環境・資源・エネルギー - ジャンル:政治・経済

コメント
この記事へのコメント
>日本では、青森県六ヶ所村の「再処理工場」の核廃棄物貯蔵所が満杯になりつつある~~どう考えてみても、再稼働などしている場合ではない。
まったくその通りで、さらに地震頻発ですからね、広瀬隆さんもお怒りになる訳です。
他にもどん詰まりな話がMOX燃料のプルサーマルです。これの使用済み燃料は六ヶ所村では扱えないので別に処理工場が必要ですが、現状ありません。伊方や最近の高浜原発で再稼動させたのはプルサーマル、小出さんの"余剰のプルトニウムは原発で"という話どおりになってるんですが~
搬出先がありません。後先考えてませんよね。
2017/05/20(土) 13:15:30 | URL | ktpage #-[ 編集]
ktpageさんへ:再稼働などしている場合ではないですよね!
ktpageさん、こんばんは。

> >日本では、青森県六ヶ所村の「再処理工場」の核廃棄物貯蔵所が満杯になりつつある~~どう考えてみても、再稼働などしている場合ではない。
> まったくその通りで、さらに地震頻発ですからね、広瀬隆さんもお怒りになる訳です。

広瀬さんだけでなく、日本国民は皆腹を立ててもいいんじゃないでしょうか?!
これ以上の手遅れになる前に。
明日アップする記事に山本太郎議員の国会での質疑があります:甲状腺がんで手術した子供の数が一千人越えと云う話が出てきます。これまで「公式」には、100人台でした。
とんでもないカラクリがあって、本当の数字が出てこないようになっています。
もしまだでしたら、明日、ぜひ読んでください。

> 他にもどん詰まりな話がMOX燃料のプルサーマルです。これの使用済み燃料は六ヶ所村では扱えないので別に処理工場が必要ですが、現状ありません。伊方や最近の高浜原発で再稼動させたのはプルサーマル、小出さんの"余剰のプルトニウムは原発で"という話どおりになってるんですが~
> 搬出先がありません。後先考えてませんよね。

こちらの大統領もそうですが、命に関わる事柄に関して、後先を考えずに「短期の経済効果」だけで動いてます。
今日、予算の話にちょっと触れましたが、一事が万事、この調子です。
日本の国民年金もさらに支給年齢を引き上げようとする動きが見えますが、年金基金を自分たちの小遣いのように使ってますから、何処も同じシロアリばかりが中枢に巣食ってます。
中からダメになりますから、このままにしてしまうと、結末が恐ろしいですね、想像するだに。
2017/05/24(水) 12:53:36 | URL | yokoblueplanet #-[ 編集]
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