Yoko's 人生=旅 on this Blue Planet
高速回転中の青い惑星地球、負けじと走り回る一人の記録。
4年間の世界一周を終えた旅人が思うこと「できることはできる時にやらんとアカン」 (Cyclestyle.net)
4年間の世界一周を終えた旅人が思うこと「できることはできる時にやらんとアカン」 (Cyclestyle.net)


できることはできる時にやらんとアカン

「ただの夕日やけどな、俺にとっては世界一キレイな夕日やった。『生きている』って、嬉しいことなんやな。まだまだ何でもできる。死んだらノーチャンスや。生きていれば何でもできるんや。生きているって素晴らしいんやな。できることはできる時にやらなアカン。後からできるって言うのは幻想や」

「自分がおじいちゃんやおばあちゃんになるまで生きてるとみんな勝手に思い込んでいるけど、そうじゃないかもしれない。自分の死期だけは誰にもわかりっこない。それは50年後かもしれないし、10年後かもしれないし、明日かもしれん。チリでの俺のように。死ななかったけどな。でもだからこそ、俺は自分が本当にやりたい事やろうと思った。自分が既に何歳だろうが、人にどう思われようが、言いたい事言って、自分が本当にやりたい事やって、友達と遊んで。自分らしく生きるために。自分が自分であるために


約4年間の世界一周旅行を終え、2017年6月21日に日本に帰国した檜原栄之(ひばら はるゆき)さん。通称「ハルさん」。関西出身、1985年生まれの32歳。

新宿三丁目の麺匠「竹虎」でつけ麺をすすりながら、 「ホンマに日本は飯がうまいな。毎食泣きそうになる」とこぼした。

昨年半年間バックパッカーをしていた僕がハルさんと初めて出会ったのは、2016年8月19日。レスリング女子53キロ級決勝で霊長類最強、吉田沙保里が敗れ、五輪4連覇を逃したあの日だった。

事前にチケットを購入することができなかった僕は、レスリングが開催される会場の前で、吉田沙保里の歴史的瞬間を目撃するべくダフ屋に声をかけ続けていた。結論を述べるとチケットを手に入れることは叶わなかったのだが、そこでハルさんに出会った。

会場前に広げられたマットの上で、甚平を着て無精髭を生やした男性が、習字パフォーマンスを繰り広げていた。

「何してるんですか?」




「外国人の名前を聞いて、それを漢字に当てはめるんやで。なんなら一緒にやりますか?」

数分後には僕もパフォーマンスに参加していた。約2週間の間、僕はハルさんと、一緒にパフォーマンスをしたもう一人とブラジルを3人で旅することになる。

ハルさんに日本で再会した時、4年間に渡る旅の話や、世界一周をしようと思ったきっかけを、改めて聞いてみた。

現在32歳のハルさん。25歳までは海外に興味を持ったこともなかったという。海外に興味を持った最初のきっかけは、スノボーに明け暮れていた頃だった。

赤毛のイギリス人に恋したのだ。

白馬のスキー場。2016年時点で担当者に聞いたことがあるのだが、特に人気の高い白馬八方尾根スキー場では、シーズン合計来場者の約20%を外国人スキー客が占めるというから、外国人に会うことはそこまで珍しいことではなかったのかもしれない。

「喋りたくて、喋りたくて。その女の子に恋してからは、スノボそっちのけで英語の復習をして、夜に備えた」

青山学院大学経済学部を卒業したハルさん。「一応大学入試まで英語を勉強したし、大学入学以降全く勉強していなかったが、少しは喋れると思ってたんよ」と楽観的だった。

いざ夜を迎え、赤毛の女の子たち(オーストラリア人の女の子と共に来ていた)の部屋に、友人と突入した。

そしたら、ホンマ喋れなかった。『少しは英語できるよ』と女の子に伝えていたから、『コイツ実は全然喋れんやん』と笑われた。ショックやって、それが英語を勉強しようと思ったきっかけやったな」

その後、ハルさんは東南アジアを旅行。そこで世界一周をしている大学生に出会う。そこで、「なんや、世界一周って大学生でもやってる奴おるんや。今まで世界一周なんて別世界の住人がやる事やと思ってたけど、俺みたいな凡人にもできるかもしれない。やってみたい」と感じたという。次にしたことは世界一周のための資金を貯めることだった。


▪️2年で600万貯める

資金を貯める手段のメインだったのは、「Apple Store」で販売員として働いたことだ。販売員として雇われるまでの面接のエピソードが印象的だった。

就活をする受験者にとって「説明会」=「一次試験」というのは常識だが、ハルさんは私服で出かけた。本気でただの「説明会」だと思っていたのだ。周りはスーツを着こなした、販売員経験のある人ばかり。その中で、ハルさんと謎のベネズエラ人だけが私服で面接を受けた。相手がAppleだけに、この時だけはハルさんの常識の無さが良い方向に流れた。これが何ともAppleらしい。実際にそれで合格したのだから。ちなみにベネズエラ人の姿をそれ以降見ることはなかった。

Apple Storeの仕事、パチンコ屋の仕事、ホテルのフロント、水商売のキャッチ…。やれることは何でもやった。2日間丸々働いて、1日丸々寝るといった生活だった。2年間泥のように働き、600万円を貯めた。

長い長い4年間の世界一周。アメリカやカナダでは、ワーキングホリデービザを取得しながら、住むように旅をしたこともあった。

「アラスカ→カナダ→アメリカ→メキシコ→ベネズエラ→ブラジル→パラグアイ→アルゼンチン→チリ→パタゴニア→イースター島→ボリビア→ペルー→コロンビア→スペイン→フランス→イギリス→ベルギー→オランダ→ドイツ→オーストリア→ハンガリー→クロアチア→イタリア→スイス→イスラエル→パレスチナ自治区→トルコ→エジプト→カタール→エチオピア→ケニア→タンザニア→ザンビア→ジンバブエ→ボツワナ→ナミビア→南アフリカ→アラブ首長国連邦(ドバイ)→イラン→ネパール→タイ→オーストラリア→日本」というルート。


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