Yoko's 人生=旅 on this Blue Planet
高速回転中の青い惑星地球、負けじと走り回る一人の記録。
調書は語る 吉田所長の証言 (6) 3号機も水素爆発  ものすごい恨みつらみ 2014.9.22.
調書は語る 吉田所長の証言 (6) 3号機も水素爆発  ものすごい恨みつらみ 2014.9.22.


水を入れること、格納容器の圧力を

抜くこと、この二点だけを考えていた

 東京電力福島第一原発3号機が、水素爆発を起こした1号機と同様の危険な状態になりつつあることは、吉田昌郎(まさお)所長も重々認識していた。建屋に水素がたまりつつある危険性も。それでも暴走を始めた原子炉はどうにもならず、建屋の上部に行って水素ガスを抜こうにも、放射線量が高く、手の出しようがなかった。結局、3号機も水素爆発を起こしてしまった。 (肩書はいずれも当時)


▪️何だかんだ外の人は…

 -核燃料の相当部分が露出している認識は。

 「もちろんあります。ちょっとでも早く止められるような方策を練らないといけないというのが、私の至上命題。水を入れること、格納容器の圧力を抜くこと、この二点だけを考えていたが、遅いだ、何だかんだ外の人は言うんですけれども(できなかった)」

 -ベントの準備は。

 「圧力が上がって、ラプチャーディスク(誤って弁が開いても、汚染蒸気を外部に出さないよう配管内をふさぐステンレス板)を開けば(炉内の蒸気が)自動的に出るようにしておけという指示はしてあった」

 「(開いたかどうかは)分からないんですよ。本当に分からない状態で操作しているんです。本来、確認すべき監視項目が何も見られない状態ですから。あたかも完璧な原子炉でベント(排気)するようなイメージで話をされると、これもまたムカつくんですけど




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調書は語る 吉田所長の証言 (5)忘れられたプール 「水が蒸発していく」2014.9.20.
調書は語る 吉田所長の証言 (5)忘れられたプール 「水が蒸発していく」2014.9.20.


空から注水 効果なし

「当然、核燃料プールも冷却ができていないわけですから、使用済み核燃料の崩壊熱ですね。温度が上がってきて水が蒸発していくだろうと。」

 原発事故というと、炉の状況に目が向きがちだが、東京電力福島第一原発の事故では、使用済み核燃料プールが同等かそれ以上に重大な危機にあった。吉田昌郎(まさお)所長はプールの危機を十分認識していたが、かき消すように急報が入り、ほとんど対策が取れないまま時が過ぎていった。(肩書はいずれも当時)


■ 当初から危険認識

 -使用済み核燃料プールに何らかの手だてを講じなければと思ったのか

 「これは最初から思っていました」

 「原子炉を何とか制御しなければいけないというのは一番高いんですけれども、当然、核燃料プールも冷却ができていないわけですから、使用済み核燃料の崩壊熱ですね。温度が上がってきて水が蒸発していくだろうと。手を打たないといけないというのは並行して思っておりました」


 -三月十四日未明、4号機の核燃料プールの温度は八四度というが、その前は測っていないのか。

 「測れなかったんですね。人の問題があるし温度計そのものも生きていないんですね。何とかして測れという指示はしていたんです」

 -いつ頃から指示を。

 「結構早い時期にしていましたよ。4号機は、少なくともその時点で原子炉建屋に入ることが全然問題なかったはずですから。3号機の影響でちょっと線量は上がりますが、建屋そのものの中に線源があるわけではない。一番問題なのは温度ですから、温度を見てきてくれと。実際3号機にかかり切っていたので、どれぐらい人を割けたかよく把握していないんですが」




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調書は語る 吉田所長の証言 (4) 自ら拡大 3号機の危機 2014.9.19.
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「。。。遅いだ、何だかんだ、外の人は言うんですけども、では『おまえがやってみろ』と私は言いたい。人も少ない中でやっていて、それを遅いなんて言ったやつは、私は許しませんよ」

 非常用冷却装置による冷却が続いていた3号機だが、十三日未明に装置が止まると状況は悪化。しかし、吉田昌郎(まさお)所長は官邸にいた東電の部長らしき人物から「海水を使うと廃炉につながる」との電話を受け、注入準備が整った海水を使わず、新たにホースをつなぎ、淡水注入の準備を始めた。この時間的ロスがさらに事態を悪化させる結果につながった。 (肩書はいずれも当時)


■ 淡水切り替え時間ロス

 <テレビ会議の取材記録を見返すと、五時半ごろ、吉田氏は防火水槽を調べてきた部下から「もう(淡水は)二、三立方メートルのものしか残っていない」との報告を受け、3号機には「もう海水入れちゃうしかないだろ」と海水注入の方針を明言していた。しかし六時四十七分、官邸からの電話を終え、急に淡水への切り替えを指示した>

 -海水注入の準備が整ったのに、なぜ淡水に切り替えたのか。

 「基本的に思い出せないんですよ。強く海水がだめだというような指示が本店からあった記憶もないんですね。現場の人間は『海水注入は次にして、淡水という指示に切り替えた』と言っているようですけれども、私はあまり記憶が無くて、淡水であろうが、海水であろうが、やりやすい方でやればいいという判断でやったつもりなんです」

 「早く(再臨界を防ぐ)ホウ酸入れたいというのがあったホウ酸入れるのは淡水でタンクに入れた方がコントロールしやすい。それも頭に入っていた」

 「いろいろ思い出したんだけれども、確かに官邸から淡水で入れろという指示があった。それに引きずられたと今では思っていますけれども、完全に頭の記憶から抜けていました」


 -優先的に淡水を使うに至った理由は。




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調書は語る 吉田所長の証言 (3) 海水注入ためらったか 2014.9.18.
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最も心配していたのが水の確保

「本店に言ったって『こんな逆洗弁ピットに海水がたまっています』なんていう情報は百万年たったって出てきませんから。現場で探すしかないわけですね」

 東京電力福島第一原発1号機で水素爆発が起きる前から、吉田昌郎(まさお)所長が最も心配していたのが水の確保だ。過熱した炉心を冷やすには、大量の水が必要となる。十二日早朝から消防車による淡水注入が始まったが、水源は建屋周りの防火水槽。一つの水槽には四十トンほどしかなく、使い果たすのは時間の問題だった。 (肩書はいずれも当時)


▪️堀に水「これしかない」

 海水注入の経緯は。

 「十二日の午後から『いずれも淡水がなくなるから、海水注入をする準備をしておきなさい』ということは言っておりました」

 「水をどこから取るかということは非常に難しい。海からは直接取れない。どの海もポンプがないものですから。消防班に『海水を入れるにはどうすればいいんだ』と検討させて。海から取るとあそこは(注水先のタービン建屋まで)十メートルのあれ(段差)があるから、普通の消防用ポンプでは上がらない。水を十メートル上げないといけないので、普通のサクション(吸引装置)では無理なんですよ。だから『どうするんだ』と」


 <十メートルの高さをくみ上げる。簡単なようで、強力なポンプでなければ難しい。吉田氏が頭をひねっていたさなか、現場から思いがけない報告が上がった>

 たまたま3号機の逆洗弁ピット(堀)で、津波の水が、海水がたまっているという情報があって『この水を使え』と。本当に工夫なんですよ。とりあえずこの水を使っていくしかない。その後、消防車がたくさん来てくれたので(消防車をつないで海水を引き上げるという)ラインアップ(送水の準備)が完成するんですけれども、最初の1号機の状態は、ここにたまっている津波の水を使うという、極めて現場的なことしかできなかった




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調書は語る 吉田所長の証言 (2)苦闘のベント 水素爆発  「早くやれ」一点張り 2014.9.17.
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「早くやれ、早くやれというだけ」

「本当の現場、中操という現場、準現場の緊対室(対策本部の円卓)、現場から遠く離れている本店と認識の差が歴然とできてしまっている」

一番遠いのは官邸ですね。大臣命令が出ればすぐに開くと思っているわけですから、そんなもんじゃないと」

 東京電力福島第一原発1号機では、吉田昌郎(まさお)所長ら現地対策本部は、非常用冷却装置(IC)による炉心冷却がずっと続いていると誤認していた。冷却が止まった炉内では、三月十一日夕には炉心溶融が始まっていた。状況は刻々と悪化し、日付が変わるころには格納容器内の圧力は設計値を超え、中の蒸気を抜くベント(排気)を迫られた。 (肩書はいずれも当時)


■ 手動弁まで行けない

 <通常なら中央制御室のボタン操作で弁はいとも簡単に開くが、電気がないと何もできない。真っ暗な建屋内を作業員たちはボンベとともに進み、何度もベント弁に突入。しかし、慣れない作業でもあり、作業は難航を極める>

 「私もこの事象に初めて直面しているので、はっきり言って分からないんですよ。細かい現場の状況が。計器が見えていないし、中操(中央操作室)の状況の電源、真っ暗だとか、主要計器が消えている。AO弁(空気作動弁)のエアがない、もちろんMO弁(電動駆動弁)は駄目だと。手動でどうなんだと言うと、線量が高いから(手動弁のある場所まで)入れないという状況が入ってきて、そんなに大変なのかという認識がやっとでき上がる。本店なり、東京に連絡しても、その辺は伝わらないですから。早くやれ、早くやれというだけの話です。本当の現場、中操という現場、準現場の緊対室(対策本部の円卓)、現場から遠く離れている本店と認識の差が歴然とできてしまっている」

 「一番遠いのは官邸ですね。大臣命令が出ればすぐに開くと思っているわけですから、そんなもんじゃないと」




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